3Dプリンティングの真のパワーはマテリアルにあり

著: アディティブ・マニュファクチャリング・ユーザ・グループ AMインダストリ・アドバイザー トッド・グリム氏

3Dプリンティングは、これまで20年以上もの間、多くのプロダクト・デザイナーにより活用されてきましたが、いろいろな意味で、多くの3Dプリンティングの会社にですら、まだニッチな業界であると考えられているのが実情です!

私の根本的な教義として、3Dプリンティングが生産工程の一環として驚異的に成長するのは、業界が機械加工やキャスティング、組付けなど従来の手法ですでに可能なことを模倣しようとすることをやめた時であろうと考えています。 従来のプロセスを3Dプリンティングで単に置き換えることは、このようなユニークな技術の価値を多大に蝕んでしまいます。

たとえば、初期のプラスチック製品についてその教訓を得ることができます。 何も変更を加えずに素材を金属へと置き換える場合、当時プラスチックは安価で、多くの場合代用品としては不十分なものと考えられていました。 メーカーがプラスチックの利点(軽量で、耐蝕性があり、複雑形状に向いている等)を生かすることを学んだ時はじめて、プラスチックが一般的に採用され始めたのです。 一旦その動きがはじまると、新たなプラスチックの活用法として急速に市場へ広がりました。

3Dプリンティングについても、おそらく同じことが言えるでしょう。

プロダクトデザイン、頻繁な設計変更および小ロット生産など、3Dプリンティングの独自性をもってこ入れすることができる業界はたくさんあります。 その利点については、いずれの専門家も公言しています。 皆さんはあまり耳にしたことがないであろう、私が最も見込みがあると考えている利点は、「物性」です。

プラスチックと金属の機械的もしくは耐熱性を模倣しようとする場合、3Dプリンティングはとてもよい働きをします。 しかし、なぜ既に存在する特性について、3Dプリンティングを制限するのでしょうか? そうすることは、この技術のユニークな能力を否定するからです。

[caption id="attachment_8872" align="alignright" width="270" caption="Objetのデジタルマテリアルは、3Dプリンティング・プロセス中に同時の噴射される軟質と硬質マテリアルの複合材料です" frameborder="0" allowfullscreen>

多くの製造業界において、メタルの代わりにプラスチックが使用されている

下記は、業界が材料のエリアにおいて3Dプリンティングの力のうちの一部を解放した、いくつかのよい例です:

オブジェット: Objet Connexシステムの107種のマテリアル(3Dプリンタ業界で最多)のうち、90種は造形プロセス中に混合して作成されるデジタルマテリアルです。

大学の専門家: 研究により、レーザー溶融プロセス中に形成される興味深い特性を兼ね備えた、アルミニウム合成物を生み出しました。

オプトメック: LENS(金属)およびエアゾール・ジェット(ダイレクト・ライト・エレクトロニクスおよびバイオ・プリンティング)の両方は、沈着中に複数材料を組み合わせます。

3Dプリンタ中でマテリアルを混合することは、驚異的な数の特性を生み出します。 更にそれは、オブジェクト(機能的にバリエーションのある材料)を通じて変わる物性を備えたパーツを作成する無比の能力を業界に提示します。

この機能は3Dプリンティング以外に存在しないため、私たちは3Dプリンティングのみが実現できることをどのように包含するかを学ぶべきです。 私たちは、慣例通りに作られたパーツの特性とマッチさせるうえで、制限があること受け入れるということを学ばなければなりません。 つまり、3Dプリンティングを代用品として考えるのではなく、従来の問題に対する非常にユニークな解決策を生み出すことができる選択肢のひとつとして、この技術を取り入れてください。

Objet 3Dプリンタで造形さしたデジタルマテリアルの組合せ

-          - トッド・グリム氏は、3Dプリンティング・コンサルティング&コミュニケーション会社であるT. A. Grimm & Associatesの社長を務めています。 彼はアディティブ・マニュファクチャリング・ユーザ・グループ(AMUG)でAMインダストリ・アドバイザーとして役員も努め、ENGINEERING.comのマネージング・エディターとしても活躍しています。

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