Stratasys Blog

United Launch Alliance社はストラタシス
3Dプリンタで製造した部品を搭載した
アトラスVロケットの打ち上げを予定。
同時に納期短縮、コスト削減も実現

United Launch Alliance社(ULA)は、ストラタシスの3Dプリント技術を導入し、アトラスV およびデルタIVロケットのフライト(飛行体)ハードウェア用に使用する低コストの改良型生産金型の開発と生産コスト削減の分野で同技術を活用しています。ULAの新たな取り組みでは、高い強度を持つFDM熱可塑性プラスチック「ULTEM 9085」が、既存のロケット設計における環境制御システム(ECS)のダクトシステムの材料として採用されました。これにより同社は、システムの生産コストを57%削減し、ECSのアセンブリパーツも140を超える部品点数からわずか16点に集約できました。

ULAの従来からの金属製アプリケーションから3Dプリントされたツールへの転換によって、同社が過去30年間にわたり行ってきた業務の方法が大きく変わりました。例えば、ULAの構造設計エンジニアであるカイル・ウィットロー氏はECSのダクトシステムに関して、部品コストの削減効果に加えて据え付けや組み立て工程が非常に容易になったと述べました。これらの複雑なジオメトリを持った部品に関して、組み立て工程をほぼ省略または完全に省略して製作できるアディティブ・マニュファクチャリングの持つ能力を得ることによって生産コストの削減が可能になりました。

Stratasysは、各種材料やアプリケーションがULAの厳しい基準に基づいて認定されるようにするため、ULAと共同で必要なプロセスを開発しました。原材料の段階まで遡って追跡することによって、ULAは熱可塑性プラスチック材料の品質基準の監視を行うと共に、これらの材料が当該アプリケーションに適切な特性を有していることを保証しています。

Kyle Whitlow, ULA Structural Engineer, holding the ECS duct produced on the Fortus 900mc 3D Production System (in background)
Fortus 900mc 3Dプロダクションシステム(後方の設備)で製作された
ECSダクトを手にするULAの構造設計エンジニアのカイル・ウィットロー氏。

このアプリケーションに関してULAが抱えている最も大きな懸念事項は、ロケットの打ち上げ時にECSダクトがさらされる苛酷な環境でした。ECSダクトはカウントダウン・シーケンスから打ち上げまでの間、温度と湿度を調整した空気を繊細な航空電子工学(アビオニクス)コンポーネントに供給する役割を担っています。これらの部品は離陸前の地上での運用時のみに使用されるものですが、これらの材料には打ち上げ時の激しい振動への耐久性が求められています。

ULA used Stratasys FDM-based additive manufacturing technology to reduce the number of assembled parts on the Atlas V’s ECS ducts from over 140 to 16
ULAはStratasysのFDM技術を採用したアディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーを活用して、アトラスVのECSダクトに必要なアセンブリパーツの点数を140点から16点に削減しました。

このECSダクトは、同社が導入した2台のStratasys製Fortus 900mc 3Dプロダクションシステムを使用し、ULTEM 9085材料を用いてプリントされました。 ULAは、耐久性が高く軽量で機械的特性に優れた点を評価して、FDM技術をに基づく熱可塑性プラスチック3Dプリンティング材料を選択しました。

迅速かつ革新的な手法への要求が引き続き拡大していく中で、航空宇宙分野のように軽量化が求められる業界は、信頼できる部品を迅速に製作できる費用対効果の高い手法を求めてアディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーに目を向けています。

さらにウィットロー氏は次のように述べました。「現実に、アディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーを通じた技術革新は、ULAのレベルを従来よりも無駄のない、より費用対効果の高い、より効率的な水準へと押し上げています。その結果、私達は過去に行ったことがない手法を用いて新しい革新的なテクノロジーを当社の設計プロセスおよび飛行体構造に取り入れることができました。現時点で私達はFDMを主にツーリング用に使用していますが、フライトハードウェア用にも展開するべく迅速に作業を進めているところです」。

ULAは3Dプリンティングおよびフライト・アプリケーションの分野で急激な成長を期待しており、こうした期待は同社の次世代打ち上げシステムの計画にも大きく反映される予定です。3Dプリントで製作されたECSダクトが搭載される初めてのアトラスVは2016年の打ち上げを予定しています。

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Carrie Wyman

Carrie Wyman

Carrie is a technology and 3D printing enthusiast, with a passion for beautiful design.

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